日常を振り返るきっかけを~気づきを生み出す空間Café hunch~

モノレール香春口三萩野駅から徒歩3分、古い長屋をリノベーションして誕生した「comichiかわらぐち」という通りがある。その通りを進んでいくと、何やら落ち着いた雰囲気のカフェが見えてくる。それが「café hunch」だ。

カフェ店内は温かみのあるオレンジがかった照明を使用しており、バックでは心地よいジャズが流れている。時間の流れもゆっくり感じるほど落ち着いた空間である。
オーナーを務める深谷さんは、実は副業としてカフェを営んでいる。深谷さんの本業は障害者福祉を専攻する大学教員である。カフェを始めた1つのきっかけは、「高齢者や大人向けのまったりとしたカフェを経営したい」という想いからだった。

Café hunchはカフェの営業だけでなく他にも3つのプログラムを提供している。
1つは、2Fにあるフリースペースの提供である。ワークショップや展示会、女子会など、用途はさまざまである。ママ会を開くためにフリースペースを利用したお客様によると、子どもがはしゃいでいても周りを気にすることなく楽しい時間が過ごせたという。1人500円で原則2時間までと、気軽に利用できる料金設定である。
2つ目は、「comichi文庫」というプログラムである。これは「バトンカード」をもった参加者がおすすめの本を深谷さんに紹介し、それを深谷さんがブログ上で発信、そしてバトンを次の参加者へと繋いでいくといった内容である。あえてブログというツールで発信することにより、より多くの人が新しい本に出会えるように、そしてその本を通して新たな気づきや発見に巡り合えるようにと思い企画したそうだ。「本に囲まれて生活したい」と話す深谷さんは、お店を始める前から本を切り口に、何かできることを考えていたそうだ。「最近は活字離れが進んでいるので、文字に慣れ親しんでほしい。本を通して気づくことが多いことをもっと発信したい。」と深谷さんは語る。
3つ目は「Story Labo」というプログラムである。このプログラムは、利用者のこれまでの人生を深谷さんと共に振り返り、音声データや映像としてカタチに残すという内容である。深谷さんは「本業で培った相手の気持ちを引き出す“聞きとる力”を使い、人生の節目や大切な人へ何か残したい、と想う人との対話を通して、核となる想いに気づいてもらいたい。その大切な想いを音声や映像に残すことで、気づきの役に立ちたい。」という。

「全てのはじまりは“気づき”から」と話す深谷さん。学生と接することでわかった気づきの重要性やお客様との会話を通して、深谷さん自身も大きな気づきや学びがあったそうだ。「小さな気づきから新しいアイデアになったり、新しい価値観が生まれたりする。その新しい発見は、より充実した人生につながると思う。」と深谷さんの経験から気づきの重要性を指摘する。
モヤモヤした気持ちや、拭いきれない気持ちを自分自身でうまく整理することは大変難しいことである。そんな時、誰かとコミュニケーションをとることで、もやもやした気持ちを整理することができて、頭も心もスッキリすることがある。しかし、深谷さん曰く、思いを吐き出す機会は年齢を重ねるにつれ、段々と少なくなっていくらしい。そんな人にこそお勧めしたいカフェ、それがCafé hunchである。

「何気ない日常会話から気づきは生まれる。」と話す深谷さん。Café hunch、そこは気づくことの喜びを感じることのできる空間だ。カウンター越しに深谷さんと自分との間で交わされる他愛もない話。その中に自分の知らない自分を発見するきっかけがあるのかもしれない。

【問い合わせ】
〒802-0084 北九州市小倉北区香春口1-5-21 comichiかわらぐち10号
TEL:050-6865-3532
営業時間:金曜日・土曜日13:00~19:00 日曜日13:00~18:00
定休日 :月・火・水・木
Web https://cafe-hunch.com
Facebook http://www.facebook.com/comichi10cafehunch

記事 北九州市立大学 小城麻美・加藤愛望

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