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【クラウドファンディング・サクセスストーリーインタビュー】森の育ち場いっぽいっぽ 代表 蒲原聖さん

プロジェクト概要

子ども(乳幼児)、大人、妊婦さんなどを対象に、自然との関わりを大切にし、人と人が「育ちあう」場づくりに取り組んでいる森の育ち場いっぽいっぽ。小倉北区の山田緑地を舞台に、3歳~5歳を対象とした通年制の森のようちえんや乳幼児とその保護者、妊婦さんを対象とした森の中の子育て広場などに取り組んでいます。

森の育ち場いっぽいっぽの代表 蒲原聖さん、そんな活動の新たなフィールドとして、「食」に関するすべての過程を子どもたちと共有し、自然や命への関わりを学ぶことができる「森の育ち場 いっぽいっぽ農園」づくりの費用を集めるために、2015年にLOCAL GOOD KITAQ(以下、LGK)でクラウドファンディングに挑戦しました。蒲原さんの思いや活動は多くの共感を集め目標金額を達成しました。プロジェクト作り、そして目標金額を達成まで、どんな苦労をし、そして工夫を凝らしたのかなど、蒲原さんにお話を伺いました。

元気いっぱいの園児たち

元気いっぱいの森の育ち場のこどもたち

チャレンジを決意するまで

− どうやってクラウドファンディングを知りましたか?

蒲原さん 実は今回のチャレンジをするまでクラウドファンディングのことは知りませんでした。

− なぜCFにチャレンジしようと思いましたか?そしてなぜLGKでチャレンジしましたか?

蒲原さん 私は以前所属していたNPO法人里山を考える会で、2011年から前身となる活動に取り組んでいました。そして2015年4月、この活動に専念するため独立し活動をスタートしました。

ちょうど活動始めたばかりで活動資金の確保が必要だったところに、知人である一般社団法人ソシオファンド北九州の方からお誘いがありLGKでクラウドファンディングにチャレンジすることを決意しました。私自身、この活動には価値があると考えていたものの、世間的に共感が得られる活動かどうか、CFを通じて確認してみたいという思いもありました。

 

プロジェクトを立ち上げるまで

− プロジェクト作りで苦労されたことはなんですか?

蒲原さん プロジェクトを説明する言葉選びが難しかったですね。自分の中の思いや活動の意義をどうやって言葉にしていくかということは、今回のプロジェクト作りを通じて、改めて難しいなと感じました。

− プロジェクト作りで大切にしたことはなんですか?

蒲原さん これまで助成金の申請などでは、求められるものに近づけることをしていました。CFでは、私たちの活動に共感し、応援していただく必要があるので、プロジェクト作りでは自分たちの思いをストレートに伝えるように心がけました。あくまで自分の思いを、活動の意義をストレートに伝えることができたと思います。

− サポートメンバーはどんな存在でしたか?

蒲原さん 私たちの思いや活動の意義を理解してもらった上で、私の思い先行の言葉を、伝わる言葉へ変換(翻訳)してくれる存在でしたね。またリターンや資金使途についても、寄付者の納得感、共感が得られやすいものを一緒に考えてもらいました。

 

プロジェクトスタート

− プロジェクトがスタートして回りの反応はどうでしたか?

蒲原さん 私たちと同じような活動をしている団体にはCFにチャレンジしている例が少なかったこともあり、非常に関心を持たれましたね。また、CFにチャレンジすることで、これまで私たちの活動を知らなかった人にも知っていただくことができたと感じています。

− 目標達成に向け、どのようなことに取り組まれましたか?苦労しましたか?

蒲原さん イベントや会議の場など、直接チャレンジへの応援を呼びかけることができる場に積極的に参加しましたね。私自身、そのような場がどこにあるか分からなかったのですが、サポートメンバーの皆さんから情報を得ることができました。また、CFにチャレンジしていることをお知らせするチラシを作成して、イベント時などで配布するようにしました。もちろんメーリングリストやFacebook、ブログを使った情報発信にも取り組みました。
今回、イベントなどで直接説明する機会を持ったことで、ネットだけでは伝わりきれていない部分があることを改めて痛感しました。

− チャレンジ期間中どんなことに気をつけながら取り組まれましたか?

蒲原さん Facebookでは「いいね!」といったアクションをしてくれた方には直接お礼のメッセージを送るようにしました。小さなことではありますが、そんなところから新たな繋がりができたと感じています。

 

プロジェクト達成

− CFにチャレンジして良かったことは何ですか?(想定内・想定外)

蒲原さん まずは目標金額が達成できて良かったです。新たな活動に取り組むことができ、確実に活動の幅が広がりましたね。また、多くの方に応援いただいたことは、今後活動を続けていく上でも大きな自信になりました。

また、今回のチャレンジでは資金提供に加え、活動の様子を撮影・編集していただける方を募集したところ、お一人の方からご連絡をいただき、実際に活動の様子を撮影していただくことができました。さらに、その写真を使ったスライドショーを作成、そしてYouTubeにアップしていただいたことで、これまで私たちの活動を知らなかった人にも知っていただくことができました。その方とは、現在も継続的にお付き合いが続いています。

さあ!「いっぽいっぽのうえん」へ

さあ!「いっぽいっぽのうえん」へ

− 反省点はありますか?

蒲原さん 寄付したお金が、中長期的にどのように役立てられるか分かりづらいというご指摘をいただきました。今回はいただいた寄付で、農園に必要な物を買うことで、活動がどう充実し、そしてどう広がっていくかという点をもっと分かりやすくお伝えする必要があったと感じました。

それと寄付をお願いするということが初めての経験だったため、個人的に面と向かって寄付をお願いすることに、特に最初の頃は少し戸惑いを感じましたね。

また、クラウドファンディングで繋がりが生まれた方との、その後の関係づくりに難しさを感じています。お返しをした後、どうやって継続的な関係を作っていくか、活動に参加いただける場を作るかといった点は、もう少ししっかりと設計しておく必要があったと感じています。

 

これからCFにチャレンジされる方へ一言

自分が何を実現したいか、そして得た資金で何をしたいかということを明確にしてチャレンジすることが大切だと思います。また、いただいた寄付へのお礼はどのようなものにするかはしっかり考える必要があると思います。特に私たちのプロジェクトのように、いただいた寄付で具体的なものが作られるというプロジェクでない場合は、お礼の設定の難しさがあると思います。それと、やはりある程度の手間がかかることは覚悟すべきですね。

もちろん、CFにチャレンジしたことで資金以外にも多くのものを得ることができたと感じています。ぜひ多くの方にチャレンジしていただきたいと考えています。

支援者のみなさんへのお礼の品々

支援者のみなさんへのお礼の品々

支援者のみなさんへ送られた「いっぽいっぽのうえん」産の野菜

支援者のみなさんへ送られた「いっぽいっぽのうえん」産の野菜

ライター紹介

一般社団法人ソシオファンド北九州 共同代表理事 北九州で社会課題解決に取り組む個人・団体との協働事業やLOCAL GOOD KITAQの運営を通じて、地域に暮らす誰もが、社会投資(資金・時間・専門性)を行う社会を目指して活動中。 北九州市出身、在住。

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